2026年10月(旧暦9月)|沖縄旧暦カレンダー☆カジマヤーと那覇大綱挽、秋の伝統行事

◇2026年10月は、旧暦の8月21日から9月21日にあたります。
・97歳を盛大に祝うカジマヤー
・健康祈願のチクザキ(菊酒)
・那覇大綱挽
…など、秋ならではの伝統行事が続きます。
このように、沖縄では旧暦に基づいた行事が今も大切に受け継がれています。
この記事では、2026年10月の旧暦行事カレンダーをもとに、それぞれの意味や祝い方、家庭での供え物や拝みの基本をわかりやすく紹介します。
目次
2026年10月は旧暦8月21日〜9月21日

◇2026年の新暦10月は、沖縄の旧暦では8月21日から9月21日にあたります。
旧暦9月に入ると、97歳の長寿を祝う「カジマヤー」や、健康祈願の「チクザキ(菊酒)」など、家族や地域で祝う行事が続きます。
あわせて、那覇大綱挽が10月前半に開催されるのもこの時期です。
2026年10月に訪れる旧暦行事・全国行事・節気は、以下のとおりです。
●チイタチの拝み
・2026年10月11日(日)
・旧暦9月1日
●カジマヤー(風車祝い)
・2026年10月17日(土)
・旧暦9月7日
●チクザキ(菊酒)
・2026年10月19日(月)
・旧暦9月9日
●十三夜(ジューサンヤー)
・2026年10月23日(金)
・旧暦9月13日
●ジュウグニチの拝み
・2026年10月25日(日)
・旧暦9月15日
●十八夜(ジューハチヤー)
・2026年10月28日(水)
・旧暦9月18日
●那覇大綱挽
・2026年10月10日(土)〜12日(月・祝)
●秋土用入り
・2026年10月24日(土)
●寒露
・2026年10月8日(木)
●霜降
・2026年10月23日(金)
●カジマヤーとチクザキは旧暦9月の中でも軸になる行事です。
この2つの間に十三夜、前後にチイタチ・ジュウグニチの拝みが重なるため、10月後半は特に行事が集中する時期といえます。
・2026年9月|沖縄の旧暦カレンダー☆十五夜・お彼岸・トーカチ祝い
那覇大綱挽|10月10日(土)〜12日(月・祝)

◇沖縄の大綱引き行事といえば、那覇大綱挽が有名です。
旧暦8月15日の十五夜に合わせて開催される糸満大綱引きが有名ですが、那覇大綱挽は新暦の日程で毎年10月に開催される、全国的にも知られる大規模なイベントです。
例年スポーツの日を含む3連休に開催
◇那覇大綱挽は、例年スポーツの日を含む3連休のタイミングで開催されます。
2026年は10月10日(土)〜12日(月・祝)の日程です。
初日には旗頭行列、10月11日の昼過ぎには大綱を引き合うメインイベント(14:30〜17:00頃)が行われます。
世界最大級ともいわれる大綱を、東西に分かれて引き合う姿は迫力満点です。
会場と混雑への備え
◇那覇大綱挽は観光客も多く訪れるため、当日は会場周辺が大変混み合います。
車での来場は駐車場の確保が難しいことが予想されるため、沖縄都市モノレール(ゆいレール)を利用するのがおすすめです。
小さなお子さん連れの場合は、人混みではぐれないよう、あらかじめ待ち合わせ場所を決めておくと安心です。周辺の奥武山公園でも期間中はステージイベントなどが行われ、あわせて賑わいます。
※那覇大綱引きについて、より詳しい情報は下記をご参照ください。
・沖縄の大綱引き2026年版|日程・見どころ・歴史と参加方法を解説
カジマヤー|旧暦9月7日は97歳の長寿祝い

◇数え年97歳の長寿祝いがカジマヤーです。
沖縄には、干支が一巡する節目ごとに長寿を祝う「トゥシビー」という風習が残されてきました。
(還暦の数え年60歳以前のトゥシビーは、厄年です。)
・2026年10月17日(土)
・旧暦9月7日
なかでも97歳の「カジマヤー」は、地域を挙げて盛大に祝われる、沖縄独自の長寿行事です。
「風車」に込められた”子どもに還る”の意味
◇「カジマヤー」は沖縄の言葉で「風車」のこと。
人生を一巡し、再び子どものような無邪気さへ還るという考え方から、風車が長寿祝いの象徴として使われるようになりました。
祝いの席では、この風車を集まった人々にも配ります。長寿の喜びを、本人だけでなく周囲にも分けるという意味が込められています。
2026年にカジマヤーを迎えるのは何年生まれか
◇2026年に対象となるのは1930年(昭和5年)午年生まれの方々です。
カジマヤーは数え年で祝うため、実年齢では96歳にあたります。
家庭でのお祝いと地域のパレード
◇家庭では、床の間やリビングに9升7合のお米を盛り、風車を9本立てて飾ります。
「97」という数字にちなんだ盛り方です。
地域によっては、車に本人を乗せて集落を練り歩く「道ジュネー」も行われます。近年はホテルでの祝宴を選ぶ家庭も増え、伝統と現代的なスタイルが共存しています。
身内にカジマヤーを迎えた家族はまだいないのですが、集落で数え年97歳を迎えたおばぁがいて、自治会でデコレーションカーを用意し、開催日時を家々に事前連絡して「カジマヤーパレード」を行いました。
日時が伝わっていたので、沿道には集落中の人が集まり、賑やかなパレードになりました。デコレーションカーはゆっくりと練り歩くので、通り過ぎたあとは、集まった人々がその後をついて歩くように列ができていました。
おばぁは風車をたくさん抱えていて、隣を歩く人々に次々と配っていきます。子どもたちには小さなお菓子の袋が手渡されました。
沿道の人の中にはご祝儀を包む方もいるようで、車に近寄って渡している様子も見受けられました。あとで伺うと、気を使わせない程度の1,000円ほどを包むのが通例とのことでした。
パレードのあとは、おばぁのご自宅にもお祝いに訪れる人がいて、おばぁから「お土産」をもらった人は「あやかってきましたよー」と嬉しそうに話していました。
・【2026年度版】沖縄のカジマヤー|97歳を祝う長寿行事と拝みの手順
チクザキ(菊酒)|旧暦9月9日、重陽の節句

◇旧暦9月9日は、奇数の中でもっとも大きな陽数「9」が重なる「重陽の節句」。
沖縄では「チクザキ(菊酒)」と呼ばれる、家族の健康を願う御願(ウグァン)が行われます。
・2026年10月19日(月)
・旧暦9月9日
菊の葉を浮かべた泡盛でいただく健康祈願
◇沖縄では菊の”葉”を使うのが特徴です。
本州の重陽の節句では菊の”花”を浮かべますよね。
菊の香りには邪気を祓う力があるとされ、家族の無病息災を願う意味が込められています。
ウビナディ(指撫で)で子どもの健やかな成長を願う
◇拝みを終えたら、供えたチクザキを家族で「ウサンデー(お下がり)」します。
大人はそのままいただきますが、子どもには「ウビナディ」という作法で健康を祈るのが習わしです。
指先にチクザキを少しつけ、子どものおでこに3回そっと触れます。
この時期にあわせて、子どもの健やかな成長を願う「ティラヌムメー(寺参り)」を行う家庭もあります。
・旧暦9月9日はチクザキの日|菊酒で行う沖縄の健康祈願と拝み方
十三夜(ジューサンヤー)と十八夜(ジューハチヤー)

◇旧暦1月・5月・9月のいずれかの縁日に祈願を行う家もあります。
旧暦13日と18日は、それぞれ商売神・関帝王と、子育ての守護神・観音様の「縁日」にあたります。2026年は、この2つの日がどちらも10月に収まる年です。
・2026年10月23日(金)
・旧暦9月13日
・2026年10月28日(水)
・旧暦9月18日
旧暦9月13日|商売繁盛の神様「関帝王」の縁日
◇関帝王(クワンティンオー)は、中国の武将・関羽を神格化した商売の神様。
14〜15世紀に沖縄へ渡ってきた「久米三十六姓」によって信仰が伝わり、今も那覇市久米の天尊廟に祀られています。
家庭では、お酒や果物、菓子の盛り合わせを整え、月が昇る夜の時間帯に感謝と商売繁盛を祈るのが習わしです。
・【2025年版】沖縄の十三夜(ジューサンヤ)と関帝王|商売繁盛を願う正五九月の拝み方
旧暦9月18日|子育て・安産の守護神「観音様」の縁日
◇観音様は、子どもの健康や安産を見守る神様として信仰されています。
もともと観音様を床の間に祀っている家や、病弱な子ども・子年生まれの子を持つ家庭を中心に、日ごろの感謝と健やかな成長を祈る拝みが行われてきました。
地域の観音堂へ参拝し、直接手を合わせる家庭も少なくありません。
・ジューハチヤ(十八夜)の御願|観音様への拝み方とお供え物【沖縄の正五九月】
正五九月(忌み月)とカミウガミ

◇「正五九月(しょうごくがつ)」にウガンジュ(拝所)へ拝む家もあります。
沖縄では旧暦の1月・5月・9月を「正五九月(しょうごくがつ)」と呼び、慎み過ごす「忌み月」とされています。10月はちょうどこの旧暦9月にあたる期間です。
正五九月に慎むこと
◇正五九月は、古くから「災いが起こりやすい時期」と考えられてきました。
季節の変わり目で体調を崩しやすいこともあるでしょう。
一方で、神仏への拝みは積極的に行われます。派手な祝い事は控えつつ、感謝の気持ちを丁寧に伝える月、というのが正五九月の位置づけです。
御嶽やお寺を巡る「カミウガミ」「ティラヌムメー」
◇正五九月には、神仏への拝みは積極的に行われます。
御嶽(うたき)やヒヌカンなど自然神・祖霊神に祈る「カミウガミ(神拝み)」と、寺院を巡って仏へ祈る「テラマーイ(寺参り)」などがあります。
首里観音堂・安国寺・西来院・盛光寺の四寺を巡り、自分の干支の守り本尊へ祈願する風習です。
また、子どもの健康を願う「観音堂巡り」や、祖霊を辿る「東御廻り(アガリウマーイ)」なども、正五九月にあわせて行われることの多い参拝です。
正五九月の参拝は、神仏だけでなく、沖縄ゆかりの拝み処である御嶽(ウタキ)巡りも盛んです。
なかでも有名なのが、沖縄の始祖「アマミキヨ」の足跡をたどる「東御廻り(アガリウマーイ)」。かつて琉球国王が巡拝したルートとされ、現在は一般的に14か所を巡ります。
園比屋武御嶽(首里城公園内)、斎場御嶽、受水・走水(うきんじゅ・はいんじゅ)、玉城城跡など、観光名所としても有名な聖地が多いので、この機会に巡ってみてはいかがでしょうか。
・沖縄・首里十二支巡り|四寺を巡る開運参拝と琉球王国の寺参り「テラマーイ」
・沖縄の観音堂巡り|子どもの健康を祈る観音様と琉球七観音の拝所
チイタチ・ジュウグニチの拝み、二十四節気

沖縄では、ヒヌカンと仏壇がある家で、毎月旧暦1日・15日に拝みを行う習慣があります。2026年10月は、この拝みの日も含んでいます。
・2026年10月11日(日)
・旧暦9月1日
・2026年10月25日(日)
・旧暦9月15日
ヒヌカンへの毎月の拝み
◇チイタチ・ジュウグニチの拝みでは、まずヒヌカンへ、続いて仏壇へと手を合わせます。
日ごろのお供え物(お酒・塩・お水・供え葉)に加えて、この日は白ウブク(白ご飯)を供えるのが特徴です。ヒヌカンには3膳、仏壇には2膳を供えます。
「いつも見守ってくださりありがとうございます」と、日ごろの感謝を伝えるのが、この拝みの中心となります。
寒露・霜降と秋の深まり
◇10月上旬には「寒露(かんろ)」を迎え、草木に冷たい露が宿る季節になります。
下旬には「霜降(そうこう)」が訪れ、朝晩の冷え込みが一段と強まります。
沖縄でも朝夕は過ごしやすくなり、体調管理や衣替えを意識する時期です。
全国的には「スポーツの日」や秋土用の期間とも重なり、季節の変わり目を実感する月といえるでしょう。
・【沖縄の御願】ヒヌカン(仏壇)への毎月の拝み方
まとめ|2026年10月は長寿と健康を祈る月

2026年10月は、旧暦8月21日から9月21日にあたります。前半には那覇大綱挽、旧暦9月に入ってからはカジマヤー・チクザキ・十三夜・十八夜と、長寿や健康を祈る行事が続けて訪れます。
これらの行事には、それぞれ異なる神仏への祈りが込められています。カジマヤーとチクザキはご先祖様やヒヌカンへの感謝、十三夜は商売の神様、十八夜は子育ての神様、正五九月のカミウガミやテラマーイは御嶽や寺院の神仏への祈りです。
・那覇大綱挽…10月10日(土)〜12日(月・祝)
・チイタチの拝み…10月11日(日)
・カジマヤー(風車祝い)…10月17日(土)
・チクザキ(菊酒)…10月19日(月)
・十三夜(ジューサンヤー)…10月23日(金)
・ジュウグニチの拝み…10月25日(日)
・十八夜(ジューハチヤー)…10月28日(水)
それぞれの行事の詳しい拝み方・お供え物は、本文中のリンク先コラムをご参照ください。旧暦は毎年日付が変わるため、来年以降の予定を立てる際は、あらためて旧暦カレンダーをご確認ください。

公益財団法人 沖縄県メモリアル整備協会 終活支援部長
●経歴
19XX年、沖縄県名護市出身。
米国・南ユタ大学コミュニケーション学部卒業。
県内大手建設会社勤務を経て、2007年に公益財団法人 沖縄県メモリアル整備協会に入社。長年、お墓の企画提案や販売業務の第一線に従事し、中城メモリアルパーク所長を歴任。現在は終活支援部長として、沖縄の供養文化と現代のニーズを繋ぐ活動に注力している。
●資格・活動
・終活カウンセラー1級(沖縄県初取得者)
・一般社団法人 全国空き家アドバイザー協議会 沖縄県名護支部 幹事
●実績
県内各自治体、社会福祉協議会、医療法人、老人ホーム等での出張セミナーや講演を累計500回以上実施。沖縄タイムス等のメディア寄稿を通じ、相続や空き家問題、墓じまいに関する啓発活動を行っている。
- カテゴリー:
- 沖縄の御願行事について
関連記事
合わせて読みたい
人気記事ランキング
沖縄のお彼岸と屋敷の御願|お供え物と拝み方の基礎知識【2026年版】
「彼岸」と「此岸」の意味とは?お彼岸の由来に隠された「あの世とこの世」の物語
【2026年度版】沖縄のお彼岸は本州とどう違う?日程・風習・供え物5つの違いを徹底解説
【2026年版】屋敷の御願(ヤシチヌウグァン)とは|旧暦12月24日に行う拝み方・供え物・場所を解説
沖縄の秋彼岸の過ごし方|2026年はいつ?お供えと地域の違い
子どもに伝えるお彼岸|意味や由来、やさしい説明と昔ながらの風習
沖縄の十五夜2025年は10月6日|本州との違いとフチャギの意味
沖縄の大綱引き2026年版|日程・見どころ・歴史と参加方法を解説
【沖縄の御願】シルカビとウチカビとは。意味・作り方・燃やし方をわかりやすく解説
2026年(令和8年)のお彼岸はいつ?春・秋の日程カレンダーとシルバーウィーク、沖縄の風習を徹底解説
カテゴリ



























