沖縄の大綱引き2025年版|日程・見どころ・歴史と参加方法を徹底解説
沖縄の大綱引きは、地域の団結と豊作祈願を象徴する迫力満点の伝統行事です。那覇・糸満・与那原を中心に開催される「沖縄三大大綱引き」は、巨大な雄綱と雌綱を結び合わせ、数千人規模で引き合う光景が圧巻。
世界一の大きさを誇る那覇大綱引きはギネス記録にも認定され、国内外から多くの観光客が訪れます。2025年も旧暦に合わせて各地で開催予定。
本記事では、三大大綱引きの歴史や見どころ、2025年の日程と開催場所、観光客の参加方法まで詳しく解説します。
目次
沖縄の大綱引きとは?歴史と特徴
沖縄の大綱引きの起源と歴史
沖縄の大綱引きは、数百年にわたり受け継がれてきた伝統行事で、村や地域の団結を深め、五穀豊穣を祈願するために行われてきました。起源は琉球王国時代にまでさかのぼり、農耕が生活の中心だった頃、収穫期を迎える前に神々へ感謝と祈りを捧げる儀式として発展しました。
地域によって時期や規模は異なりますが、旧暦に合わせて行われることが多く、那覇・糸満・与那原などでは現在も盛大に開催されています。
ギネス記録を持つ世界最大級の綱引き
那覇大綱引きは、全長約200メートル、重量40トンにもおよぶ巨大な綱を使用することで知られ、世界最大の綱引きとしてギネス記録にも認定されています。
中心となる雄綱(東)と雌綱(西)を「カナチ棒」と呼ばれる木の棒で結び、掛け声とともに数千人が一斉に引き合う光景は圧巻です。この規模と迫力は、国内外から訪れる観光客を魅了し、沖縄観光の大きな目玉となっています。
豊年祈願や無病息災を願う伝統行事
沖縄の大綱引きは単なる競技ではなく、地域の平和や豊作、家族の健康を願う「御願行事(ウガン)」としての意味を持ちます。勝敗によってその年の豊作や漁の豊漁を占う地域もあり、東側が勝てば豊作、西側が勝てば豊漁とされる場合もあります。
こうした祈りや占いの文化が、大綱引きを単なるスポーツイベントではなく、地域の誇りと結びついた祭りとして今日まで継承させています。
沖縄三大大綱引きの魅力と見どころ
那覇大綱挽|国際通りを舞台にした迫力の綱引き
那覇大綱引きは、毎年10月に国際通りで開催される沖縄最大規模の綱引きです。全長約200メートル、重量40トンにもおよぶ雄綱と雌綱を「カナチ棒」で結び、数千人が一斉に引き合う光景は圧巻。
ギネス記録を持つその規模と迫力から、国内外の観光客が集まり、10月11日(土)~13日(月)まで行われる那覇まつりのハイライトとして知られています。旗頭行列やエイサー演舞など周辺イベントも充実しており、祭り全体が国際通り一帯を熱気で包みます。
糸満大綱引き|旧暦8月15日の十五夜に開催
糸満大綱引きは、十五夜(旧暦8月15日)に行われる伝統行事で、豊漁祈願と地域の団結を目的としています。糸満漁港近くの大通りに巨大な綱が設置され、地元住民や観光客が入り混じって力を合わせます。那覇大綱引きよりも、より地域に密着したディープな雰囲気が楽しめるかもしれません。
勝敗は漁の豊漁や農作物の豊作を占う意味もあり、東西に分かれて熱戦が繰り広げられます。十五夜らしく、夜空に輝く月を背景に行われる光景は、沖縄ならではの風情を感じさせます。
・沖縄の十五夜(ジューグヤ)2025年は10月6日|本州との違いとフチャギの供え方
与那原大綱曳|旧暦6月26日「アミシの御願」の行事
与那原大綱曳は、旧暦6月26日に行われる「アミシの御願(雨乞いの御願)」に合わせて開催されます。これは航海安全や豊漁を祈る漁師の祭りとして始まり、現在では町全体を挙げた大イベントへと発展しました。
巨大な綱を曳く前には、旗頭行列や伝統芸能が披露され、町中が祭り一色に染まります。与那原の街並みや港の景色と相まって、沖縄の文化と歴史を体感できる行事です。
・2025年(令和7年)与那原大綱曳|第43回与那原大綱曳まつり
薩摩川内市や他地域との交流・影響
沖縄の大綱引き文化は、薩摩川内市や鹿児島県本土の綱引き行事とも深い交流があります。琉球王国時代の交易や人の往来を通じて綱引き文化が広まり、形や意味が地域ごとに独自の発展を遂げました。鹿児島県薩摩川市の大綱引き「川内大綱引き」は2025年9月22日(月)、秋分の日の前日に開催予定です。
近年では、国内外のイベントに招かれて沖縄の大綱引きが披露されることもあり、観光振興や地域交流の架け橋としても重要な役割を果たしています。
・川内大綱引保存会
2025年の沖縄大綱引きはいつ・どこで開催?
那覇大綱挽2025年はいつ何時から?日程と開催場所
沖縄三大大綱引きの中でも最大規模を誇る那覇大綱挽は、2025年10月12日(日)に開催されます。国際通り・久茂地交差点周辺が舞台となり、午後には勇壮な旗頭行列や伝統演舞、夕方からは世界最大級の大綱引き本番が始まります。
会場一帯は歩行者天国となり、観光客も間近で迫力を体感可能。ギネス認定の巨大な綱を引く体験は、一生の思い出になるでしょう。
・一般社団法人那覇大綱挽保存会「那覇大綱挽」公式ページ
糸満大綱引き2025年はいつ?日程と開催場所(2024年とは違うので注意!)
糸満大綱引きは、旧暦8月15日の十五夜にあたる2025年10月6日(月)に行われます。旧暦で開催される糸満大綱引きは、2024年とは違う日程になるので、ご注意ください。
会場は糸満ロータリー交差点付近で、糸満市役所や漁港から徒歩圏内。那覇市内からは車で約40分、バス路線も充実しています。当日は交通規制が敷かれ、道ジュネーや旗頭演舞で町全体が祭り一色に。豊年祈願と地域の団結を象徴する伝統行事を、観光客も間近で楽しめます。
・糸満市:糸満の綱引き行事
与那原大綱曳2025年はいつ?日程と会場情報
与那原大綱曳は、旧暦6月26日にあたる2025年8月2日(土)・3日(日)に与那原町のメインストリートで開催されます。昼間は旗頭行列やエイサー演舞が華やかに行われ、夜には大綱引き本番で熱気が最高潮に。
港や商店街周辺は多くの人で賑わい、観光客も地元の人々と共に盛り上がれます。与那原大綱曳資料館では、綱や行事の歴史を事前に学ぶことも可能です。
・与那原観光ポータルサイト「与那原大綱曳について」
その他地域の十五夜祭り開催情報
沖縄本島や離島各地でも、十五夜に合わせた大綱引きや伝統行事が行われます。名護市の「八月踊り」では、豊年祈願の舞や演奏が披露され、読谷村では「十五夜あしび」と呼ばれる観月会が開催。
宮古島では「マストゥリャー」と呼ばれる行事で五穀豊穣を祈ります。これらは地域ごとの文化や特色が色濃く反映されており、観光客にとっても貴重な体験です。
・名護市公式観光サイトなごむん「名護市の豊年祭」
・地域文化資産ポータル「八月十五夜あしび 読谷村・波平観月会」
・5channel CATCHY「十五夜に五穀豊穣願う伝統行事マストゥリャーが宮古島行われる」
大綱引きの参加方法と観光の楽しみ方
観光客でも参加できる大綱引き:那覇・糸満・与那原それぞれの魅力
沖縄の大綱引きは、観光客も参加できる数少ない伝統行事のひとつです。那覇・糸満・与那原の三大大綱引きは、それぞれに歴史と見どころがあり、地域の人々と観光客が一体となって盛り上がります。旅行で訪れる際は、参加ルールや見学ポイントを押さえておくと、沖縄ならではの熱気を存分に味わえます。
…国際通りを観光しながら、掛け声を合わせる自由参加の綱引き体験や、旗頭行列を間近で見学できる観覧エリアが用意されています。
●糸満大綱引き
…旧暦8月15日の十五夜に開催され、観光客も道ジュネーや旗頭演舞に混ざって参加できます。地域文化と大綱引きの迫力を同時に楽しめるのが魅力です。
●与那原大綱曳
…体験型イベントや「与那原大綱曳資料館」での文化解説があり、大綱引きの歴史や意味を深く知ることができます。
那覇大綱引きは毎年10月の体育の日を含む3連休に開催され、アクセスも便利。
一方、糸満大綱引きは旧暦8月15日(2025年10月6日)、与那原大綱曳は旧暦6月26日に行われ、新暦では日付が毎年異なるため、事前確認が欠かせません。
(与那原大綱曳は2025年8月2日の開催です。)
服装・持ち物・安全対策:雨天も多い!沖縄らしい行事を快適に楽しむために
沖縄の大綱引きは屋外で行われるため、暑さと混雑への備えが必要です。観光客が長時間楽しむためには、動きやすく快適な服装と持ち物を整えることが大切です。
●スニーカーなどの歩きやすい靴
●ハンカチやタオル、水分補給用ボトル
●日焼け止めや熱中症対策の塩タブレット
●突然の雨に備えて、雨がっぱや折りたたみ傘もあると安心!
特に靴は、舗装道路や人混みの中でも歩きやすいものを選びましょう。これらの準備で、大綱引きの観覧や参加をより快適に楽しめます。
旗頭行列・エイサー・道ジュネーとの楽しみ方
沖縄の大綱引きは本番の綱引きだけでなく、旗頭行列やエイサー、道ジュネーといった周辺イベントも見どころです。観光客もこれらの催しに触れることで、沖縄文化をより深く体感できます。
…大旗を掲げた担ぎ手たちが勇壮に練り歩き、写真映えする迫力の光景が広がります。
●エイサー演舞
…太鼓と三線のリズムに合わせた力強い踊りが魅力で、祭りの熱気を一層高めます。
●道ジュネー
…大綱引き前のパレードで、地域の踊りや音楽が融合し、観光客もその場で一緒に盛り上がれます。
こうしたイベントを合わせて楽しめば、沖縄の大綱引きは単なる見物ではなく、一生の思い出になる特別な体験となるでしょう。
当日の周辺観光・グルメ情報
国際通り・市場周辺の観光スポット
大綱引きの舞台となる那覇では、国際通りや牧志公設市場周辺が観光の中心です。首里城や波上宮、壺屋やちむん通りなど歴史エリアも近く、散策にぴったり。
国際通りでは紅芋を使った定番スイーツ「紅いもタルト」や、雪塩スイーツ、琉球ガラスの雑貨など豊富なお土産が揃います。皮付きの「紅いもタルト」は御菓子御殿の松尾店が有名で、老若男女に人気です。
那覇の観光拠点、那覇大綱引きまつり期間中には旗頭行列やステージイベントが行われる「奥武山総合運動公園」では、地元グルメや屋台も楽しめ、市民フェスティバルも開催されます。
会場周辺の地元グルメ・お土産情報
糸満大綱引きの会場近くには漁港直近ならではの新鮮グルメがあり、地域の雰囲気を感じながら食事を楽しむことができます。
特に漁の豊漁を願う行事にふさわしく、新鮮な魚介を使った定食や、昔ながらの食堂が多く、ローカルならではの味が魅力です。
与那原大綱曳周辺には、伝統文化を体感できる「与那原大綱曳資料館」があり、綱の歴史や文化を学べる展示が充実。お祭り後の散策にもおすすめです。
交通規制とアクセス方法
会場周辺は大綱引き開催時に交通規制が敷かれます。那覇ではモノレール「県庁前」や「牧志駅」が最寄りで、徒歩2〜3分のアクセスが便利です。
会場周辺は歩行者天国や封鎖区域となるため、車ではなく公共交通機関の利用がおすすめです。
まとめ|2025年の沖縄大綱引きを体験しよう
沖縄の大綱引きは、那覇・糸満・与那原をはじめとする各地域で受け継がれてきた伝統行事です。雄綱と雌綱を結び、数千人規模で引き合う迫力は、ギネス記録を持つ那覇大綱引きをはじめ、どの会場でも圧巻。
2025年は、那覇が10月12日、糸満が10月6日(旧暦8月15日)、与那原が8月2日(旧暦6月26日)に開催予定で、地域によっては観光客の参加も可能です。
旗頭行列やエイサーなど周辺イベント、地元グルメも楽しめるため、日程やアクセス情報を事前に確認して訪れるのがおすすめです。沖縄ならではの熱気と団結を、2025年はぜひ現地で体感してみましょう。
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