喪中はがきの書き方・文例・出す時期｜欠礼はがきの基本マナーと印刷・デザインの選び方【2026年版】

喪中に年賀状を出せない場合、
「喪中はがき（欠礼はがき）をいつ出すのか」
「書き方や文例はどうするのか」
など、迷う場面が多くありますよね。
 
特に時期・差出人の書き方・用紙や薄墨のマナーは、初めての方ほど判断が難しい部分です。
 
本記事では、喪中はがきの書き方・文例・出す時期の目安をはじめ、差出人や家族連名の扱い、用紙やデザイン、印刷サービスの選び方まで分かりやすくまとめます。慌てず準備できるよう、基本マナーを押さえながら進めていきましょう。

喪中はがきとは？基本マナーと出す理由

喪中はがきは、年賀状のやり取りを控えることを知らせるための「欠礼の挨拶状」です。相手に失礼がないよう、基本マナーと送る理由を理解しておくと安心して準備できます。
 
ここでは、喪中はがきの意味と、誰に送るべきかの判断基準を整理します。
 
 

喪中はがきの意味と欠礼の考え方

◇喪中はがき（欠礼はがき）は、喪中のため新年の挨拶を控えることを伝える文面です。
…年賀状の欠礼＝ご挨拶を失礼しますという意味を持ちます。相手に年賀状の準備をさせないための「思いやり」として送られる、とても実務的なはがきです。
 
喪中はがきを送る主な目的は、次のようにまとめられます。
 

 
喪中はがきは「悲しみを伝えるための手紙」ではなく、あくまで年賀状を控えることを知らせる実務的な連絡です。そのため、必要以上に重い表現にする必要はなく、落ち着いた文章で十分に丁寧な印象になります。
 
 

喪中はがきは誰に送る？親族・友人・職場など相手別の対応

◇喪中はがきを「誰まで送るべきか」は非常に迷いやすい部分です。
…基本は、普段年賀状のやり取りをしている相手に送るのが一般的で、親族・友人・職場で対応が変わります。
喪中はがきを送る相手の考え方は次のとおりです。
 

 
喪中はがきを送る範囲は「親族だから必ず」「友人だから不要」という明確な線引きではありません。あくまで、年賀状を通じて日頃の挨拶をしている相手への“対応”として送るという整理がもっとも分かりやすい基準です。
 
 

喪中はがきを出す時期・いつまでに出す？投函のタイミング

喪中はがきを出す時期は、毎年必ず迷われるポイントです。特に「いつまでに出すのか」「遅れた場合はどう対応するのか」は、年賀状準備の時期と重なるため、早めの判断が必要になります。時期の目安と寒中見舞いへの切り替えを理解しておくと、落ち着いて準備できます。
 
ここでは、喪中はがきの適切な投函タイミングと、月ごとの判断基準を整理します。
 
 

出す時期の目安（11月〜12月上旬）

◇喪中はがきを出す時期の基本は、11月〜12月上旬です。
…これは相手が年賀状を準備する時期と重なるためで、早めに届けることで相手への負担を避けられます。
 
喪中はがきを出す時期の基準は次の通りです。
 

 
この時期に出す理由は、「相手が年賀状を用意する前に欠礼の知らせを届けるため」です。
また、亡くなられた時期によっては、故人が年末近くの場合もあります。その際は、訃報が遅れた事情を添えることで失礼がありません。
 
たとえば、文中に
「ご通知が遅くなりましたこと、お詫び申し上げます」
の一文を入れるだけで対応として十分です。
 

「いつまで？」遅れた場合の判断と寒中見舞いへの切り替え

◇「いつまでに出すべきか」という問いには、明確に 12月上旬まで が基本とされています。
…では、12月中旬以降になってしまった場合はどう対応するのか——。その際の判断基準は次の通りになります。
 

 
相手の郵便事情や休日の関係で、12月後半は喪中はがきが年賀状と同時に届いてしまうことがあります。そのため、遅れたときのもっとも自然な対応は 寒中見舞いへ切り替えること です。
 

 
…に送る季節の挨拶状で、喪中の連絡としても広く受け入れられています。寒中見舞いへ切り替える際のポイントは次のとおりです。
 

 
喪中はがきと寒中見舞いは目的が異なりますが、どちらも年始のマナーを守るための丁寧な対応です。遅れた時期でも、状況に合わせて適切に選べば失礼にはなりません。
 

喪中はがきの書き方｜本文・差出人・用紙のルール

喪中はがきの「書き方」は、もっとも検索の多いポイントです。本文の書き方、差出人の表記、用紙や薄墨の選び方など、マナーとして迷いやすい部分が多くあります。基本のルールを押さえておけば、落ち着いて準備が進められます。
 
ここでは、喪中はがきの本文・差出人・用紙に関する書き方の基準を整理します。
 
 

本文の書き方｜故人・日付・続柄を書く場合／書かない場合

◇喪中はがきの本文は、簡潔で失礼のない書き方が基本です。
…故人の情報（続柄・日付）を詳しく書くかどうかは「相手との関係」によって判断できます。本文の書き方で押さえたいポイントは以下です。
 

 
本文の書き方で注意したいのは、喪中はがきは「悲しみを伝える手紙」ではなく、年賀状を欠礼する旨を知らせるための実務文である点です。必要以上に詳細を書く必要はなく、簡潔な本文で十分マナーを満たします。
 
 

差出人の書き方と家族連名の注意点

◇差出人の書き方は、喪中はがきの中でも特に間違いやすい部分です。
…家族連名にするのか、代表者だけを書くのか、住所はどうするのかなど、判断が迷いやすいポイントが多くあります。
 
差出人の基本マナーとしては次が挙げられます。
 

 
家族の人数が多い場合や、住所が別の場合は、無理に家族全員を記載する必要はありません。喪中はがきの差出人は、日頃の年賀状の関係性に合わせた実務的な対応で決めるのが最も自然です。
 
 

薄墨・用紙の選び方（白・グレー）とマナー

◇喪中はがきの用紙選びや薄墨の使用は、相手に失礼がないための大切なマナーです。
…最近は印刷サービスを使う方も増えていますが、基本のルールを知っておくと、どんな書き方でも安心できます。
 
用紙と薄墨のマナーは次のとおりです。
 

 
薄墨の使用は昔ながらのマナーですが、現代では印刷・デザインはがきが主流です。重要なのは、落ち着いた用紙と書き方を選び、相手に誠実に伝わる形に整えることです。
 
 

喪中はがきの文例｜シンプル・丁寧・ビジネス向け内容・例文まとめ

喪中はがきの文例は「どの挨拶が正しいのか」「故人の情報をどこまで書くのか」など迷いやすい部分です。年賀状の欠礼を伝えるための文章だからこそ、相手に失礼のない例文を押さえておくと安心です。
 
ここでは、一般向け・ビジネス向け・親族や友人向けの文例を目的別にまとめました。
 
 

一般向けの挨拶文例（基本形）

◇一般向けの喪中はがきは、もっとも使用頻度が高い文例です。
…年賀状を控える挨拶を簡潔に伝え、故人の情報を必要最低限に書くのが基本です。
 
一般的な文例は以下の通りです。
 

 
一般向けの文例では、年賀状の欠礼挨拶を落ち着いて届けることが最優先です。故人の詳細を書きすぎる必要はなく、簡潔な文例で十分に丁寧な印象になります。
 
 

ビジネス・職場向けの文例

◇ビジネス向けでは、丁寧すぎず・重すぎず・誤解のない挨拶文が理想的です。
…故人の情報は最小限にし、仕事相手への礼儀を保った文例を使うと好印象になります。
 
ビジネス向けの例文は次の通りです。
 

 
ビジネスの文例では、年賀状の一文と同じように「旧年中の御礼」や「本年もよろしくお願いいたします」を入れると、形式として整った印象になります。
 
 

親族・友人向けの例文（柔らかい表現）

◇親族や友人向けの喪中はがきは、少しだけ柔らかい表現が適しています。
…故人を悼む気持ちを込めつつも、重くなりすぎない挨拶文が読みやすく安心感があります。
 
柔らかい文例は以下の通りです。
 

 
親族・友人向けの文例は、相手が心で読み取る部分が大きいため、過度に重い挨拶にせず、自然な文例の書き方に整えるのがポイントです。
 
 

喪中はがきのデザイン作成・印刷サービスの選び方

喪中はがきの準備では、デザインの選び方や印刷サービスの注文方法、料金や価格の相場が特に迷いやすいポイントです。近年はオンラインの販売サービスが増え、和風・洋風・写真入りなどデザインの種類も多様化しています。
 
ここでは、デザイン作成と印刷注文の基本、料金の比較ポイントを分かりやすく整理します。
 
 

和風・洋風・写真入りデザインの違い（無料・有料）

◇喪中はがきのデザインは、和風／洋風／写真入りの大きく3種類があります。
…販売サービスの中には無料テンプレートも多く、印象に合わせて選べるのが特徴です。
 
デザインの種類ごとの特徴は次の通りです。
 

 
喪中はがきのデザインは「華やかすぎない」「落ち着いた色味」がマナーの基本です。無料・有料に関わらず、相手に失礼のない落ち着いたデザインを選ぶと安心です。
 
 

印刷注文のメリット・注意点（誤字・差出人確認）

◇喪中はがきを印刷サービスで注文するメリットは、仕上がりの綺麗さと作業の手軽さです。
…特に忙しい時期のため、ネット印刷で注文する人が年々増えています。
印刷注文のメリットと注意点は次のとおりです。
 

 
特に、差出人の誤字は喪中はがきでは致命的です。印刷の注文前に、文章・差出人・住所の最終確認をするだけで、トラブルは大幅に減らせます。
 
 

料金・価格の相場と比較のポイント

喪中はがきの印刷料金・価格は、注文する枚数やデザイン、販売サービスの内容によって大きく変わります。相場を知っておくことで「どのサービスを選ぶべきか」が判断しやすくなります。
 
印刷料金の相場は次の通りです。
 

 
比較のポイントは以下です。
 

 
喪中はがきは急ぎになりやすいため、価格だけでなく納期や注文のしやすさも重要な判断材料です。販売サービスを比較し、必要な機能と料金を見極めると、負担なく準備ができます。
 

喪中はがきを出さない場合の対応｜年賀状をもらった時はどうする？

喪中はがきが出せなかった場合や、送るべきか迷った場合の対応は、年末の時期ほど判断が難しくなります。また、喪中でも年賀状が届くケースは珍しくなく、その後の返事や郵便ポストへの投函方法にも注意が必要です。
 
ここでは、喪中はがきを出さない場合の対応と、年賀状・寒中見舞いの切り替え方法を分かりやすく整理します。
 
 

はがきが間に合わなかった場合の対応

喪中はがきを出すべき時期（11月〜12月上旬）に間に合わなかった場合は、無理に年末ギリギリで投函せず、状況に応じた対応を選ぶのがマナーです。
 
喪中はがきが間に合わないケースの対応は下記が目安になります。
 

 
喪中はがきを「どこまで遅れて出せるか」は地域や相手によって異なりますが、年末の慌ただしい時期は、無理をせず寒中見舞いに切り替える対応が基本と考えると安心です。
 

年賀状を受け取ったときの返事（寒中見舞い）

◇喪中であっても、相手が喪中を知らずに年賀状を送ってくるケースはよくあります。
この場合、返事は 年賀状ではなく寒中見舞いで返すのが正しいマナーです。
 

 
寒中見舞いで返す際のポイントは次の通りです。
 

 
寒中見舞いは、喪中の知らせを継続して伝える機能もあり、
「喪中に年賀状を返すのは失礼では？」
という不安に対してもっとも自然で正しい対応になります。
 

郵便ポスト投函の注意点（年賀扱い防止）

◇喪中ハガキは投函する時期に注意をします。
…喪中はがきや寒中見舞いを投函する際は、「年賀扱い」にならないよう、郵便ポストの投入時期に注意が必要です。
 
特に12月〜1月初旬は年賀状の区分が優先されるため、投函方法を誤ると誤配の原因になります。対応のポイントは次の通りです。
 

 
特に、喪中はがきや寒中見舞いが「どこまで年賀扱いされるのか」を心配される方は多いため、投函時期とポストの口を確認することが、もっとも安心できる対応です。
 

喪中はがきのよくあるQ&A

喪中はがきは、出す範囲や家族の状況によって判断が変わるため、細かな「どこまで？」という疑問が多く寄せられます。ここでは、よくある質問を中心に、祖父母・義父母の扱い、別住所の家族、遠方の故人への対応などを分かりやすくまとめます。
 
 

喪中の範囲はどこまで？祖父母・義父母は？

◇喪中はがきを出す範囲で最も多い質問が「どこまで喪中に含まれるのか」という点です。
…一般的な基準としては、二親等以内（親・子・兄弟姉妹・祖父母・孫）が喪中の範囲とされています。
喪中の範囲・対応の目安は次の通りです。
 

 
つまり「どこまで？」は「続柄」よりも 年賀状の関係性や相手への配慮 によって判断するのが最も実務的で失礼がありません。
 

家族が別住所の場合の出し方

◇最も大切なのは、その家ごとに年賀状のやり取りをしているかです。
…家族が別住所に住んでいる場合の喪中はがきは、状況によって出す／出さないの判断が変わります。
別住所の家族の対応は次の通りです。
 

 
結論として、喪中はがきの出し方は「家族の住所」ではなく、
「その家（住所）で年賀状のやり取りをしているかどうか」
が対応の基準になります。
 
 

故人が遠方の場合、お知らせは必要？

◇喪中はがきの有無は、相手との関係性で判断します。
…故人が遠方に住んでいた場合や、関係性が薄かった場合、「喪中はがきを出す必要があるのか？」と迷われることがあります。
 

 
遠方の故人に関する対応の目安は以下です。
 

 
喪中はがきは、故人の居住地よりも、
「その相手が年賀状を送ってくるかどうか」
が基準となるため、遠方かどうかは大きな判断材料にはなりません。
 
 

まとめ｜喪中はがきの書き方・文例・出す時期を押さえて安心の準備を

◇喪中はがきは、年賀状の欠礼を丁寧に伝えるための大切な挨拶状です。
…書き方・文例・出す時期や対応の基本を押さえておけば、相手に失礼なく気持ちを届けられます。
 
喪中の範囲がどこまでか、誰に送るべきかなど、迷いやすいポイントも整理しておくと落ち着いて準備ができます。
 
印刷サービスのデザイン選びや料金比較、寒中見舞いへの切り替え、ポスト投函の注意点など、喪中はがきにはさまざまな判断がありますが、大切なのは「無理のない範囲で整えること」です。
 
家族の気持ちに寄り添いながら、相手への思いやりが伝わる一通に仕上げていきましょう。